アマゾンのロングテールは、二度笑う(鈴木貴博・著)
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アマゾンのロングテールは、二度笑う(鈴木貴博・著)

アマゾンのロングテールは、二度笑う
アマゾンのロングテールは、二度笑う−「50年勝ち残る会社」をつくる8つの戦略−
鈴木貴博・著)


百年コンサルティング・代表取締役の鈴木貴博氏の書いたビジネス戦略、経営戦略の本。
マーケティング戦略は当然経営戦略の一部ということで、拝読してみた。

鈴木氏は、戦略系のコンサルティング・ファームとして、マッキンゼーと双璧をなす、ボストンコンサルティング・グループ(BCG)出身。 
BCGの後、ネットイヤー・グループでのインターネット・ベンチャー業務を経て、百年コンサルティングを設立と、コンサルタントとして多くの実績を出して独立され、現在もネットメディアなどに数多く寄稿している。

この記事をお読みの読者の方も鈴木氏の記事や著書を既に読まれた方も多いかもしれない。
その鈴木氏のビジネス戦略書だが、彼の寄稿する記事と同じでまずとても読みやすい。

ビジネス書だとモノによっては、とっつきにくかったりするのだが、このビジネス戦略本は鈴木氏ご自身が読みやすくなるように書いた、とおっしゃるだけあって、すらすらと読め、ビジネス戦略の基本や事例がすんなりと理解できる。

と言っても、単に読みやすいだけじゃなく、もちろん中身もしっかりしていて、読み応えもある。

当方も一応田舎のビジネススクールでではあるが、ビジネス戦略をかじったことがあるのだが、やはり一流の戦略系コンサル会社で幾多の修羅場をくぐってこられた方の本を読むと、まだ全然修行が足りないなー、と痛感させられる。

それはともかく、本書は全部で8章からなり、それぞれの章で事例の企業と経営戦略や経営環境をひもとき、鈴木氏の論理的で明快な分析がなされている。

以下、それぞれの章の見出しだけを引用しつつ、もう少し解説したいと思う:

  1. なぜイトーヨーカドーはダメになったのか − ベーシック戦略論
  2. なぜ松下(注、現:パナソニック)はマネシナクなったのか − 同質化と差異化
  3. なぜ小川直也はインリン様に負けたのか − オンリーワン戦略
  4. なぜ外資系金融マンはBMWを買うのか − 上流市場・富裕層ビジネスの戦略
  5. なぜスタバ(スターバックス)はアメリカンコーヒーを駆逐したのか − 下流市場の戦略
  6. なぜローソンとファミマは上海のコンビニに勝ったのか − 中国市場の成功戦略
  7. なぜアマゾンはロングテールで二度笑うのか − Web 2.0のビジネスモデル戦略
  8. なぜウィンドウズには欠陥があるのか − 不完全戦略

どの章を読んでも経営戦略を考える人にとっては参考になると思う。 
少なくとも、ここに引用した見出しと戦略を見て、すべての内容が「あ、これはきっとこーゆー内容だね」と分かる方以外の方には役に立つことだろう。

テクニカルあるいはテクノロジーのマーケティングを特に(一応?)専門にしている当方には、上記の中でも特に二番目のパナソニックの事例による同質化と差異化戦略、7番目で本書のタイトルにもなっているアマゾンのロングテール、Web 2.0 ビジネスモデル、そして8章・ウィンドウズの不完全戦略がより参考になった。

また、それ以外もすべて身近なテーマだったり、興味深い事例だったりすることもあり、読み始めるとまったく退屈すらせず一気に読み終わってしまった。

書評としては、べた褒めだと何だかウソ臭くなるので、あえてケチをつけてみようか(笑)。

アマゾンのロングテール、Web 2.0ビジネスモデル戦略の7章で「スケールカーブ」という手法に基づく試算が出てくるのだが、それが紙面の都合もあるのだろうが結果・結論だけになっているのが少し惜しい気がした。

ま、でもそれもその気になれば、またネットで調べるなり、スケールカーブの本を読むなりすれば学べるだろうから、減点としては大したことは無い。


鈴木氏のネット上の記事で、氏のカモノハシについて本書で触れたくだりが、今でいうところのブルーオーシャン戦略とほぼ同じフレームワークだったというのを読んだが、さすがだなー、と鈴木氏の慧眼に脱帽もした。

また色々と戦略論が出てくるが、とにかく一つだけ絶対忘れてはならないこととしては、「土俵の選び方こそが、経営戦略として最も重要である」というのが、分りやすいながらも確かに重要で、それでいて確かにこれが出来てなくて赤字を垂れ流したり、他社に買収されてしまったりという憂き目にある会社が多いことの理由だと腑に落ちた訳である。

ともかく、経営者の方、あるいは企業でも経営企画部門などで経営戦略の立案や遂行に携わっている方で、戦略の基本や事例を学びたい方にはお奨めしたい本だ。
 


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