「ブッシュの靴」に見る、商機を逃さない抜け目なさ
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「ブッシュの靴」に見る、商機を逃さない抜け目なさ

テクノロジーや技術力を売り物にするビジネスや企業では、えてしてマーケティングがヘタというか、売り込みが苦手というか、商売には熱心ではなく、技術や製品さえ良ければ、売り込まなくても売れるんだ、なんて思い込みが強いことが得てしてある。

こういう傾向は、特に歴史のある大手の一部上場企業などの、それも研究開発センターとか中央研究所とかそういう所に長くいた方々ほど強いように経験的には感じている。

(同じメーカーの方でも、営業や販売の現場での実務経験がある方であれば、もっと顧客指向が強く技術や製品がどんなに良くても、営業やマーケティングでも地味な努力が必要であることを理解されている場合が多い。

そんなハイテク関連のビジネスや企業の方に参考にして欲しい最近のマーケティング成功事例を、既にご存知の方もいるかもしれないがご紹介してみたい。 テーマはテクノロジーや技術とはあまり関係が無いが、「ブッシュの靴」だ。

日本のメディアでも大々的に報じられていたので、ご存知無い方はいないと思うが、ブッシュの靴とは、つい最近アメリカのブッシュ大統領がイラクを電撃訪問した際に地元のイラク人記者から記者会見の場で投げられた靴のこと。

今回、このブッシュの靴について、既に二つほど成功事例があるのだ。

1. イギリスの若手インターネット起業家によるゲームサイト

まずは、このブッシュ大統領靴投げられ事件で最初に成功したと思われるウェッブサイトだ。
題して、「ブッシュ大統領に靴を投げよう」というFlashを使ったゲームのサイトをいち早く開発、立ち上げて世界中から膨大なアクセスを集めている若手起業家が、イギリスのアレックス・チュー(Alex Tew)氏だ。

このアレックス・チュー氏、以前21歳の時に大学で勉強するための学費を工面する目的で、1ピクセルの広告スペースを1ドルで合計100万ドル分販売します、というサイトをダメ元で立ち上げてみた所、それが大ヒット、結果的に学費の工面どころか、話題になりすぎて学校に行くのを辞めてインターネット起業家になってしまったという話題の人物だ。

そのチュー氏の、三つ目のサイト(二つ目はあまり成功しなかったらしい)が、上述のサイトである。

この解説記事では実は面白さも半減してしまうのだが、その理由は上記サイトのゲームの秀逸なデザインや愉快さもさることながら、サイトの英語での名前「Sock and Awe(靴下と畏怖)」がブッシュ政権がイラク侵攻を開始したときの作戦名「Shock and Awe」のパロディになっている、という念の入れ方だからだ。

このサイト、任期切れを間近に控えレイムダック化も著しいブッシュ大統領の不人気とは対照的に爆発的な人気を呼んでいる(下記、Alexaのトラフィック・ランクのグラフを参照)。
その結果、ネットオークションで売却したところ、かなりの値段で落札されたということだ。


2. トルコの靴屋

二つ目の成功事例は、ネットビジネスではなく、リアルなビジネス、トルコの靴メーカーだ。

ニュース・ソースについては、下記の記事を確認頂きたいが、トルコ・イスタンブールの靴メーカー、ベイダン社(Baydan Shoes)は、通常なら年に15,0000足の売上げのこの靴が、ブッシュ靴投げ事件の後、あれはウチの作った靴だ、と主張したところ、まずはイラクから、そしてそれが報じられると共にアメリカなど世界中から注文が殺到し、現在までに延べ37万足の注文があったという。

実際の所、この靴を作ったのは、イラクのメーカー(靴を投げたイラク人ジャーナリストの兄弟の話)だとか、シリアだとか、色々と噂や主張が飛び交っている。 

また、当のジャーナリストは現在当局に身柄を拘束されており、最高で禁固15年の刑になる可能性もあり、それをお金儲けに利用するのはどうかという倫理的な問題はあるだろう。 (なので、例えば、同ジャーナリスト氏の減刑をアピールするとか、あるいはイラクへの経済復興のための慈善活動をするとか、そういう配慮はあっても良いかもしれない。)


教訓

以上、世界経済が不況に喘ぐ中にもかかわらず、最近偶然起きたある国際的な珍事件を活用してビジネスに結びつけ、マーケティングもうまく行き、見事に成功したという事例をご紹介した。

商魂のたくましさというか抜け目無さを発揮して、今回の珍事件を見事に商機に結びつけたネット起業家・アレックス・チュー氏とトルコの靴メーカー・ベイダン社には、ビジネスに携わる者の一人として脱帽というか敬意を表したい感じだ。

もちろん、これと全く同じスキームをやろう、と言う訳では決してない。

ただ、マーケッターとして留意したいことは、このようにビジネスのネタというのは、いつどこでどのように湧いてくるか分からないので、常に問題意識や情報のアンテナを磨いていていざと言う時に直ぐに行動に移し、結果を出す、というそんなマーケティングの発想や心構えが日頃から大切だなー、と自身で認識したということだ。


情報源: 「ブッシュ・シューズ」に注文殺到=トルコの製造会社


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