逆転戦略 ウィルコム-弱みを強みに変える意志の経営
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逆転戦略 ウィルコム-弱みを強みに変える意志の経営

逆転戦略 ウィルコム-「弱み」を「強み」に変える意志の経営

コンサルタント・鈴木貴博氏のビジネス戦略書、特にPHSでのモバイル事業を手がけるウィルコムの戦略について扱ったものだ。

以前読んだ「アマゾンのロングテールは、二度笑う」では、書名のアマゾン以外にもパナソニックやマイクロソフトなどテクノロジー関連の企業も含めていくつかの企業の事例でビジネス戦略を分かりやすく解説したものだったが、この本はウィルコム一社のみの代わりに、携帯電話/PHSの業界のビジネスモデルや業界の仕組み、などにより深く入り込んだものとなっている。

PHSと言えば、この本にも書かれているが女子高生などの間でブームとなったポケベルからの置き換えで大きな成長を遂げたあと、携帯電話に押されて斜陽化したものと思っていたが、NTTパーソナルやアステルが撤退したあともDDIポケット、現在のウィルコムが唯一生き残って事業を続けているのが少し不思議といえば不思議だった。

その辺のカラクリというか、なぜウィルコムが生き残れているかの理由なども本書を読めば理解できる。

この本を読んで初めて知ったのが、ウィルコムに外資系の投資ファンド会社であるカーライルグループが投資(KDDIからの株式買収)していたということだ。

元IBMの経営再建に辣腕を奮ったルイス・ガースナー氏が、このカーライル・グループの現在のトップ(会長)であることも初耳だったが、へ〜と言う感じ。

そして、投資ファンドとして高い実績を誇るカーライル・グループが、斜陽化したと言われていたPHS事業の会社を買収したという事実は、2004年当時では確かに非常に大きなインパクトをモバイルの業界に与えたことは間違いない。(当方は、実はこの件については本書を読むまであまり認識していなかったのだが・・・)


さて、本書については、アマゾンのレビュー・コメントなどでも指摘されているとおり、半分くらいの内容が携帯電話やPHSの歴史・経緯、インセンティブの仕組みなどになっていると言う点でその辺の事情に詳しい方にはやや蛇足と言わざるを得ないだろう。

ただ、上述のように優秀な投資ファンドであるカーライルがなぜPHSに、という疑問に応えてくれる点、ウィルコムの強みや弱み、今後のウィルコムの戦略についての考察(それほど多くないが)などの内容は評価できる。

当方自身も、以前3G携帯電話の標準化争いの頃にその分野に絡んだ仕事を行っていたことがあり、モバイルやケータイの技術やビジネスについては少なからず関心を持っていることもあり、興味深く読み進めることができた。


現在からすると、約4年前に上梓された本ということで、やや古くなってしまったがウィルコムのビジネスや戦略、関連技術などについておさらい、復習をしなければならない方なら読んでおいて損は無いと思う。

ただ、次世代PHS、WiMAX/モバイルWiMAX、LTEなど情報通信業界の現在の技術トレンド、ウィルコムの最新の事業戦略や方向性については、本書には記述されていないため、別途ネットなり、関連書なりで情報を収集しなければならないことに留意されたい。

ちなみに、ウィルコムによる独自方式のWiMAX採用に対してまたもう一つガラパゴス化の事例が増えるだけではないのか、と危惧する意見(下記参照)もあるが、WiMAX自体もまだまだ普及しているとは言えず、結論が出るのは当分先になりそうだ。

Bluetooth のように普及するまでかなり時間がかかる通信技術もあることを考えると、次世代PHSとモバイルWiMAXの標準化の如何についても、少なくともあと1年〜3年はかかるだろう。

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