PHSの雄、 Willcom(ウィルコム)の次の一手は?
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PHSの雄、 Willcom(ウィルコム)の次の一手は?

昨日、UQ のモバイルWiMAXサービス開始の話題について書いたところ、アクセス解析を見ていると検索エンジン経由でそれを読みに来られた方のアクセスがかなり多かった。

しかし、このモバイルWiMAXによるデータ通信市場はUQだけが狙っている訳じゃないことは、既にこのブログでも書いた通り(って言うか、業界の方々や関連メディアの方なら皆ご存知だが・・・w)だ。(下記、関連記事参照)

で、その競合で有力と目されているプレーヤーの一社が、PHSによるビジネス向け定額プランのデータ通信で生き残っているウィルコム(Willcom)

で、先日実はウィルコムに関連したある動きがあり、それについて書こうと思っているうちに機を逸していたのだが、UQの次にウィルコムが次世代PHS「Willcom CORE」でデータ通信市場での攻勢に出ると見られているので、本日それについて記しておきたい。 

端的には、まさにタイトルの通りなのだが、ウィルコムの次の一手は何か?である。

ウィルコムの事業戦略に影を落とす中国PHS事業の終焉

上述の「ウィルコムに関連したある動き」というのは、次のニュース:

中国のPHSは、「小霊通」と呼ばれており、日本のPHSと技術的にほぼ同じ規格の移動体通信である。
当地の固定電話事業者である中国電信集団(チャイナテレコム)や中国聯合網絡通信集団(チャイナユニコム)といった企業が、中国当局による規制によって携帯電話サービスを提供できなかったため、固定電話の延長線上の市内通話が可能なコードレス電話のようなサービスとして開始した。
「小霊通」のサービスも日本と同様に携帯電話よりも価格が安いことが武器となり、最多時で全人口の1割弱の1億弱まで普及したものだ。

ところが、移動体通信サービス用の周波数帯域の不足を理由に中国政府がチャイナテレコムらのPHS事業を2011年末までで終了させるよう通告を出した。
近年は、低価格化が進む携帯電話に押されて利用者数が減少しつつあったこともあり、当局から上述のような決定が下されたのである。

これがなぜウィルコムに影響するかと言えば、ウィルコムとしては日本市場だけでは生き残りの難しい面のあるPHS技術を、中国やアジアなどでのPHS展開により提携や、端末・基地局の低コスト化などによって国際的な展開で切り抜けるというシナリオを描いていたからだ。

それが、先の中国におけるPHS事業の終焉(タイムリミットはあと2年弱)により、大きな軌道修正を余儀なくされそうな雲行きとなった訳だ。


逆風の吹く移動体通信業界でウィルコムがサバイバル可能な戦略は?

ウィルコムに出資して業界の耳目を集めたカーライルグループも、中国などアジアでのPHS事業の国際展開が視野に入っていたからだという見方が多い。

ところが、今回のような顛末が明らかになり、当のカーライル自体も昨年10月に保有株式の売却提案をNTTに持ちかけたり、ウィルコムへの増資を撤回したり、という後ろ向きな姿勢に転換したフシがある。

このような状況では、好調な次期にウィルコムの経営陣が描いていた次世代PHSの青写真とロードマップを予定通りに行っていけるのか、かなり怪しくなってきたのが実情だ。

そんな中、競合と目されるKDDI系のUQのWiMAXは無料とはいえ首都圏で実施のトライアルに定員以上の希望者が殺到し、抽選にもれた応募者のぼやきやら羨みの声がブログ上に溢れかえっているような状況だ。

ウィルコムの経営陣としては、ここで反撃に出て高速データ通信市場での存在感を強く打ち出せなければ、このままUQやその他のWiMAXやLTEなどの通信規格を採用した事業者に顧客を奪い取られる恐れがあることは十分承知だろう。

次世代PHSの技術規格についての詳細を当方として十分に把握している訳ではないのだが、見聞きした情報によれば、物理層のプロセッサなどハードウェア的にはWiMAXと同じものだという。

であれば、独自規格の次世代PHSにこだわらずに、国際標準規格になる可能性が高い WiMAX/モバイルWiMAXでのサービス提供に切り替える、と言う選択肢(コンティンジェンシー・プラン)もありではないか。
(そのために、短期的な設備投資額は膨らむかもしれないが・・・)

少なくとも、利用者側から見れば、市場規模が徐々に縮小しつつある日本一国だけでしか採用していない独自規格よりも、多少性能面での妥協はしなければならないにしても国際的なサポートのあるデファクト標準に準拠した規格でサービスを提供してくれる方が安心感は出るだろう。

当面、PHSデータ通信の値引きやNTTドコモの無線通信インフラを借りてMVNO事業者としてサービスを提供するなどの施策で凌いでいくようだが、いずれも長期的な戦略となるかと言えば疑問だ。

この辺で中長期的に持続可能な事業戦略、成長戦略を打ち出さなければ、ウィルコムの将来は相当厳しくなるかもしれない。
 
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