2年契約でEVが無料?:Better Placeのビジネスモデル
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2年契約でEVが無料?:Better Placeのビジネスモデル

ベタープレイスのバッテリー交換の技術とビジネスモデル

さて、事業の現状やミッションなどよりも、実際にどんな技術でどのようにEVインフラとして機能するのかという点により興味を持っている方も多いだろう。

当方も今回の実証実験というよりもデモンストレーションを直接自分の目で見て理解が深まった。
このブログの記事を読んでも実際何だかよく分からないということもあるかもしれない。

そういう向きでもっとベタープレイス社のEVインフラの仕組みをもっと良く理解したい方は、横浜の山下公園の近くにある公開試験会場に是非足を運んでみて欲しい。

前置きはともかく、当方が実際に見て理解した仕組みをとにかく記しておきたい。
端的に言うと、ベタープレイス社のEVバッテリー交換ステーションは既存技術の組合せである。

しかし革新的なのは、そういった既存技術をうまく電気自動車の普及という大きなミッション(使命)とビジョン達成のためにうまく組み合わせ、事業として成立するようにしたことだ。

電気自動車の普及において、現在最も大きな問題点だとされているのが、バッテリー(リチウムイオン2次電池)だ。

現在、次のような問題がある:

  1. 短い持続時間(≒短いEVの走行距離)
  2. 長い充電時間(出先では何時間も充電しているヒマなど無い!)
  3. 高コスト(バッテリーの価格がEVの価格の大半という現状)
  4. 充電ステーション、充電インフラが現在ほとんど存在しないこと
  それを簡単に交換可能な電池として標準化し、電気が切れそうになったら充電ステーションで急速充電するか、最寄の電池交換ステーションでフル充電された電池にワンタッチで交換しようということなのだ。

確かに、バッテリー交換ステーションがコンビニエンス・ストアやガソリンスタンドと同じようにどこにでもあれば、上記1と2の問題は解決される。
フル充電した電池による走行距離が、現在のガソリンエンジンの自動車の4分の1程度しかなかったとしても、大きな問題にはならないだろう。

さらに、3のバッテリーがまだ非常に高価であるという問題も、このバッテリー交換のビジネスを現在の携帯電話やインターネット接続業者などのサービスと同様に月々いくらの使用料というような形態で提供することによって、電池は(場合によっては車両も)買わなくても良いとすることで解決できる。

つまり、例えば二年契約にすることで、携帯電話の本体価格がゼロ円とか1円ということが珍しくなかったの同じことが、電気自動車が普及すれば起こりうるというのがベタープレイス社の主張だ。
この場合、携帯電話の通話料やパケット料に相当するのが、電気自動車では電気代や走行距離ということになる。

なるほど、このベタープレイスのビジネスモデルは良く考えられているのだ。


技術的に新しいことは何も無いのが逆に強み

しかし、当方には今日バッテリー交換のデモンストレーションを目の前で見ていても素朴な疑問が湧いていた。

疑問1
なるほど、確かにクルマの下側から電池ユニットごと交換すれば良いということは分かった。
でも、そういう仕組みだと、走行中にネジが外れたりして電池ユニットが脱落したりする恐れは無いのか?

疑問2
仮に電池の脱落も起こりえないとしても、クルマを電池交換ステーションに乗りつけて、電池交換のためにクルマの位置を微調整しないといけないのは今のガソリンスタンドの仕組みから考えると、相当に面倒臭いんではないか?

これらについても、ベタープレイス社は当然ながら解答を用意していた:

解答1:
ベタープレイスの電池交換ユニットの仕組みには、飛行機が機器を着脱するためのラッチ機構が採用されている。これは既に飛行機産業で長い実績のある枯れた技術だ。したがって電気自動車の電池交換にこれと同じ仕組みを使うことで、電池の脱落などの不安は解決できる。
(注:ここでいう飛行機は、実際には軍用機、機器というのは爆弾であるということが、ネットで調べていて分かった。)

解答2:
今回の実証試験デモでは、当社の担当者が電気自動車の位置調整などを自分で行っている。 
ただし、将来的には洗車機などと同じように普通のドライバーでもそれほど心配せずに電池交換ステーションの機械の方でクルマの位置を自動的に調整可能となるという。

ということである。

上記以外に色々と疑問などお持ちの読者諸兄の方々は、ベタープレイス社の公開試験会場で説明員の方に直接尋ねてみてはいかがだろうか。
 


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今月ベタープレイス ジャパンさんのデモンストレーションを見学に横浜へ行く予定です。とても興味深々で楽しみにしております。また、シャイ・アガシ氏のインタビュー動画を観ました。 夢があり、壮大かつ使命感に燃えている彼の姿がとても印象的でした。百聞は一見に如かず、とにかく横浜で見てまいります。
また、コメントいたします。

  •  [TypeKey Profile Page] Adam K
  • 2009年05月31日 14:14

Adam Kさん、
 
コメントありがとうございます。 
ベタープレイス社のバッテリー交換デモは一見の価値があります。
 
ちなみに、本記事を書いた後に、同社の記者発表が行われ、下記の記事に
掲載のYouTube 動画もリリースされました:
http://www.tm256.biz/archives/2009/05/ev-better-place_4press.html
 
Better Place のEVインフラ事業には賛否両論というか、半信半疑という向きも
多いのですが、アガシ氏の主張はある意味正論でもあります。
 
イスラエルでは、シモン・ペレス氏が全面的にバックアップすることを約束しているので、
成功の可能性はかなり高いと考えられます。 課題は、それ以外の地域でいかに自治体
などと協力してインフラを増やせるか、そして、同社と提携してバッテリー交換型の電気
自動車量産に協力する自動車メーカーがルノー・日産以外にも表れるか、などでしょう。
 
いずれにしろ、是非ご覧になられたら、また感想などお寄せくださいね。 (^-^)/~~
 

  •  [TypeKey Profile Page] afnfan
  • 2009年06月02日 23:24

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