日産・新EVの不思議、この次の日曜日に明らかに
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日産・新EVの不思議、この次の日曜日に明らかに

これまで実験車両しか公の場に出てこなかった日産自動車の電気自動車(EV)が、この週末いよいよ明らかになる。

ルノー・日産の総帥、カルロス・ゴーン氏がこれまでにぶち上げていた日産のEV。
それが、ゴーンさんの「前フリ」に違わず、魅力的なクルマなのか、それとも失望に変わるのか、とりあえずは日曜日の段階で分かることだろう。

それにしても、当方がこの日産の新EVについてちょっと不思議に思ったのは、電池容量と一充電走行距離だ。

分かりやすく説明するために、公開データを比較してみよう:

メーカー EV名称 電池容量 [kWh] 一充電走行距離 [km] 価格 [万円]
富士重工 スバル プラグインステラ 9 90 472.5
三菱重工業 i-MiEV (アイミーブ) 16 160 459.9
米Tesla Motors Roadster (ロードスター) 53 390 964.3
米Tesla Motors Model S (モデルS) 35 256 474.1
独BMW MINI E 35 240 $850/月
日産自動車 8/2に公表? 24 160 200?
表: 主要EVの電池容量、一充電走行距離、価格

(Tesla Model Sの電池容量は推定値。独BMWのMINI Eは現在、限定台数でのリースのみ)

電池容量の割に短い一充電走行(航続)距離は車両重量のせいか

当方が「ん?」と思ったのは、なぜ三菱のi-MiEVの1.5倍の容量の電池を搭載しながら、航続距離が同じだけしかないのかという素朴な疑問だ。

その理由は、日曜日の正式な発表までは憶測の域を出ないものの、一番論理的な理由は車両重量かと思う。
要するに、搭載するエネルギー密度の電池に較べて車両が重たいために航続距離が伸びないのではないかということ。

このあたり、満を辞して日産が投入するEV専用車にしては少々物足りない気もする。

だが、当初富裕層向けのEVに絞ったテスラのようなベンチャーのメーカーと違って、日産の場合、あくまでも一般の消費者向けにクルマを開発しなければならない。
(ハイブリッド車では、そういう一部富裕層向けのクルマも開発しているようだが)

そのため、車両全体のコストを抑えるためにはテスラみたいにアルミのモノコックボディ、等と言ったお金のかかる設計ができないため、従来車のように鉄でフレームやボディを作ると、電池も合わせた総重量はやはり1トンじゃきかず1.3〜1.5トン位になってしまうからなのではないかと想像する。


日産・新EV販売価格 − リースが主体?

あと、価格もゴーン社長は普通のクルマと同じレベルにすると言っていたはずなので、ここでは現在のハイブリッド車の価格帯である200万円前後をターゲットにしているのだろうと推測している。

この場合、24kWh のLiイオン電池は、現在の車載用途向け相場と言われているkWhあたり 20万円で単純に計算すると、Liイオン電池だけで480万円となる。これは、三菱自工の「i-MiEV」よりも価格が上になってしまう。

仮に、日産のLiイオン電池が技術革新や量産などでこれまでの半分のコスト(つまり10万円/kWh)で作れたとしても、240万円が電池価格になり、やはりそのままでは日産のEVを200万円以内で提供することは困難なように思える。

となると、残った手段は電池のみリース、または車両もろともリースで販売するという方法。思うに、高価なリチウムイオン電池を搭載した新しいEVを200万を切るような値段で売るには、これしか無いのではないか。

当初、日産のEVを積極的に導入し始めるのは、充電インフラの問題から、やはり電力を初めとした企業や自治体が多いのではないかと思う。

そうであれば、クルマの使用が所有かリースかにはそれほど拘らないだろうし、むしろリース費用を経費として計上できるリースの方が企業としてバランスシート上は望ましいということもあるかもしれない。

また、個人の場合でも、最近は首都圏などでは維持費のかかる自家用車を手放してカーシェアリングの会員になる人も増えているので、そういう人達がカーシェアリングを通じて日産のEVを使うというシナリオが、実際に可能性が高いのかもしれない。

短距離・短時間・少人数の「チョイ乗り」がメインのカーシェアリングは、航続距離がまだあまり長くないEVとの相性も良いのである。


もちろん、経済的な面に一切問題がなく、リチウムイオン電池を含めてクルマ全体を所有することにこだわる個人の方は、エコカー減税も使えるので、購入すれば良いと思う。

実際、三菱自工の「i-MiEV」でも軽自動車で補助金込みでも300万円と高価なのに、個人で購入の意思がある人がいると聞くのは、今後のEVの市場の見通しの明るさを感じさせる。

と言うわけで、日産のEV、この日曜日がなかなか楽しみである。


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