テスラ(Tesla)と トヨタ自動車(TMC)の EV提携
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テスラ(Tesla)と トヨタ自動車(TMC)の EV提携

米テスラ・モータース(Tesla Motors)は、トヨタ自動車がテスラに出資し、電気自動車(EV)開発などで提携することを明らかにした。

テスラはこれまでにも独ダイムラーによる資本参加やパナソニックとのリチウムイオン電池での共同開発など戦略的なEV関連の提携を行ってきた。

今回のテスラとトヨタの提携もそういった流れの一つと見ることができる。
このような展開は当方としてあまり想定していなかったことであり、最初に昨日の日経の夕刊の見出しを見たときはかなり驚いた。

ただ、テスラにしろトヨタにしろ、それぞれメリットがあると考えたからこそ実現した話だろう。
つまり、互いに計算尽くの話だとは思う。では、テスラとトヨタのそれぞれにどんなメリットがあるか。

テスラのメリット

テスラとしては、まずトヨタによる資本参加で、株式公開(IPO)に向けて財務状況をより強化できる。
米エネルギー省の融資(約400億円)や独ダイムラーの出資の規模と比べると比較的小規模な資本比率に留まるが、絶対額として数十億円単位で資本金を増やせたことは、ベンチャー企業であるテスラにとってはまったく悪くない話だ。

次に、今回の提携相手が他でもないトヨタ自動車ということ。つまりトヨタのお墨付きだ。
今回のEV開発と資本参加の提携では、テスラのEV技術なり事業なりを「世界のトヨタ」が認めたと解釈することもできる。

テスラのEV製品化に対するアプローチは、自動車業界ではユニークというか異端児扱いされてきたが、独ダイムラーやトヨタなど国際的にも一流とされる大手の自動車メーカーが次々に認めたのだ。
これは、テスラの従業員や投資家、Elon Musk氏など経営陣にとっても非常に大きな価値があるはずだ。

第三にテスラがトヨタの持つ自動車開発や製造の技術やノウハウ、などを入手できる可能性が出てきたこと。
長期的には、これが最も大きなメリットかもしれない。

なぜなら、新興企業であるテスラは設計開発の実力はともかく、EVを大量に高品質・低コストで製造するノウハウなどでは既存の企業には劣っていたからだ。

しかし、トヨタの「カンバン方式」に代表される製造技術があれば、ちょっと大げさな表現をすれば、「鬼に金棒」とでも言おうか、「テスラ・ロードスター」のような魅力的なEVを早く、安く、上手く作れるようになるだろう。
(とはいえ、どういったレベルまでトヨタが自社のノウハウをテスラに供与するのか詳細はまだ不明だが)


トヨタのメリット

一方、トヨタにとってはどんなメリットがあるか。
まず、トヨタからすれば、テスラに資本参加することで、同社を競合ではなくトヨタ・グループに取り込むことができる。
これによって、テスラが開発するEV技術、特に18650型リチウムイオン電池を大量に使ったバッテリーパックの管理技術などをトヨタ本体が開発するEVやPHVでも使えるようになる可能性が出てきたわけだ。

実際、テスラロードスターでは、日本メーカーの18650電池(三洋電機かパナソニック)が採用されていたワケだが、この技術をトヨタがEVやPHVで活用できれば、現在EV普及のネックになっているリチウムイオン電池周りのコストを早期に引き下げることが可能になってくるだろう。

次に、これまでのGMの代わりのテスラの立ち位置だ。
つまり、米国の自動車メーカーであるテスラにトヨタが出資提携することで、これまでGMとトヨタがNUMMIで保有していた米国におけるトヨタの政治的なリスク管理手段を代用するということだ。

今春、トヨタはリコール騒動や急加速問題などで窮地に立たされたが、これらのような政治的なリスクをテスラとの提携によって回避できるようになることが期待されるのではないかと思う。

自社で膨大な技術リソースを抱え、得意のハイブリッド車だけでなく燃料電池車、電気自動車などほぼすべての次世代環境対応車の研究開発を行っているトヨタからすれば、技術面もさることながら、この点が実は最も大きいのではないかと想像している。

そして、ピュアEVの開発と製造に特化したテスラと提携することによる企業イメージの向上も豊田社長として期待していたことだろう。
(豊田社長だって、ハリウッド・セレブ達がプリウスからロードスターに乗り換えていることは当然知っているだろうから)

とまぁ、いろいろと推測というか憶測をめぐらしてみたが、EVの普及や製品開発加速という観点では歓迎すべき話でもあるし、トヨタのEV/PHV事業にもさらに期待したいと思う。

関連記事:
- 国沢光宏さんのブログ「鉄電池!」
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